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1995 年度 実績報告書

骨吸収・骨形成人為調節の実験微細形態学的研究-骨粗鬆症と関連して

研究課題

研究課題/領域番号 07457575
研究種目

一般研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

阿部 和厚  北海道大学, 医学部, 教授 (10001869)

研究分担者 橋都 浩哉  北海道大学, 医学部, 助手 (90261289)
キーワード骨芽細胞 / 破骨細胞 / 骨吸収 / 骨形成 / 類骨 / 荷重 / 立体計量 / 反射電子
研究概要

1.骨吸収窩の立体計量-骨吸収の定量
骨吸収窩の深さ、大きさ、軸の方向性は、これを形成する破骨細胞の機能活性を反映している。そこで、画像解析装置(ツアイス-IBAS)を用いて、これらの指標の計測を試みた。骨吸収窩は、10度傾斜させて撮影した骨表面の走査電子顕微鏡写真をコンピューターに入力し、深さを表す等高線で表現した。骨吸収窩の短径と長軸の方向性は、その輪郭をトレースしてコンピューターで自動解析した。これらにより骨吸収を定量的に解析できることを知った。
2.骨表面における類骨の分布-骨形成の定量
骨形成は、骨芽細胞が膠原繊維をつくり、そこに石灰が沈着することによる。まだ、石灰沈着してない部分は、類骨として骨表面にひろがる。そこで、原子番号効果により、走査電子顕微鏡画像にコントラストの差を生み出す反射電子を用いて、骨表面を撮影した。骨表面は、機械的に細胞を除去して露出し、低加速電圧、フィールドエミッション型走査電子顕微鏡により、類骨と石灰化基質との差を像にすることに成功した。また、加速電圧をあげることにより、表面からやや下層の内部情報も得られることを知った。これにより、骨形成の多様な機能相を解析していく方法がさらに広がった。
3.骨層板の繊維の走行と骨への荷重
骨層板の繊維の走行は、長骨では骨にかかる力の方向に関連していた。そこでさらにこれを確認するために、大腿神経と座骨神経を切断する手術を行い、大腿骨表面の繊維の走行の変化を検索した。その結果、荷重骨では骨表面の繊維は骨の長手方向に走行するものが多かったが、非荷重骨では繊維は不規則に走ることを知った。また、非荷重骨では、骨端の骨吸収が促進され、骨は細くなった。荷重は、骨の構造の丈夫さと関連することを確認した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Abe et al.: "Apoptosis of mouse pancreatic acinar cells after duct ligation" Arch Histol Cytol. 58. 221-229 (1995)

  • [文献書誌] T.Ushiki et al.: "Scanning electron microscopic studies of reticular framework in the rat mesenteric lymph node" Anat Rec. 24. 113-122 (1995)

  • [文献書誌] H.Hashizume et al.: "A histological study of the cardiac muscle of the human superior and inferior venae cavae" Arch Histol Cytol. 58. 457-464 (1995)

  • [文献書誌] H.Mikuni et al.: "The three dimensional fibrillar arrangement of the basilar membrane in the mouse cochlea" Eur Arch Otorhinolaryngol. 252. 495-498 (1995)

  • [文献書誌] M.Murakumo et al.: "Three-dimensional arrangement of collagen and elastin fibers in the human urinary bladder" J Urology. 154. 251-256 (1995)

  • [文献書誌] H.Mikuni et al.: "Nature of the fine fibrils of the basilar membrane in the cochlea" Arch Histol Cytol. 57. 189-191 (1994)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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