研究課題/領域番号 |
07457584
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
広川 勝いく 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00014093)
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研究分担者 |
根本 哲生 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (70242203)
北川 昌伸 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (10177834)
菅野 純 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (90186172)
宇津山 正典 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (70167287)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 神経系 / 内分泌系 / 免疫系 / 視床下部 / サイトカイン受容体 / 胸腺 / マウス / ラット |
研究概要 |
神経系、内分泌系、免疫系には共通のメディエーターが存在し、各系はお互いにクロストークしながら生体のホメオスターシスの維持に重要な役割を果たしている。本研究では、1)神経系の免疫系に及ぼす影響。2)内分泌系の免疫系に及ぼす影響。3)各種サイトカインの受容体の脳における発現。以上の3点につき検討した。第1の点については以下の3つの事が明らかになった。 (1):ラットをモデルとした実験で、視床下部には胸腺機能を亢進するポジティブのシグナルと逆に抑制するネガティブのシグナルがあり、加齢とと共にネガティブのシグナルがポジティブのシグナルより優位になるために、胸腺は萎縮へ向かう事が示唆された。 (2):マウスにおける実験で、拘束という心理的なストレスが免疫系の機能を仰制し、その結果B16メラノーマを用いた実験的肺転移が促進されることが分かった。 (3):ラットにおける実験で、長期にわたる軽度の持続的運動という負荷が免疫機能を高める事を明らかにした。 第2の内分泌系から免疫系への影響をについては、精巣摘出後の視床下部一下垂体系から胸腺機能へのポジティブシグナルについて解析した。その結果、そのポジティブシグナルの影響も胸腺の微小環境の加齢変化により、反応する程度が低下することを明らかにした。第3の脳におけるサイトカイン受容体の発現については、IL-1、IL-2、IL-3、IL-6、TNFα、TGFβ、IFNγなどのレセプターについてRT-PCR法を用いて、マウスをモデルにして検索した、その結果これらの殆ど受容体が、視床下部、海馬、皮質に発現され、発現の程度がLPS投与により増強することが分かった。即ち、感染などの外的刺激により、脳のサイトカイン受容体が誘導されることが示唆された。
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