研究概要 |
未処理および抗Ig抗体処理Akata細胞より核抽出液を調製し、ゲルシフトアッセイを行った。本実験により、a)未処理Akata細胞では27塩基部分に負の制御因子が結合しており、抗Ig抗体処理によりその結合が外れるのか、b)抗Ig抗体処理により正の制御因子が27塩基部分へ結合するのか、が明らかにすることを目的とした。 核抽出液の調製はDignamらの方法(Nuc.Acids Res.,11:1475-1489,1983)によった。各1.8x10^9細胞から低張液処理、ホモジェナイズ細胞破砕のより核分画を得た。次いで、高張液処理後超遠心により上清を得て、核抽出液とした。 プローブは上記3つの領域それぞれについて約30merのオリゴヌクレオチド(両鎖)を合成し、アニーリングの後^<32>Pで末端標識して用いた。competitorはプローブ部分のオリゴマー、非特異的なオリゴマーを用いた。 結果として、いずれの領域についても複数のバンドを認めたが、抗Ig抗体処理、未処理細胞で違いが無く、しかも、特異的なcompetitorによって消失しなかった。その1例を図3に示す。結論として、種々条件を変えて検討したが、現在まで特異的なバンドの検出に成功していない。
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