研究課題/領域番号 |
07457601
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
榎本 耕治 慶應義塾大学, 医学部・外科, 助教授 (70051365)
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研究分担者 |
妻沼 孝司 フジクラ研究所開発部, 課長
米山 公康 慶應義塾大学, 医学部・外科, 助手 (30255484)
池田 正 慶應義塾大学, 医学部・外科, 助手 (70124930)
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キーワード | Endoscopy / Nipple Discharge / Breast Cancer / Superfinescope |
研究概要 |
2123例の乳癌の分析によると118例(5.6%)に、Carcinoma in situに限定すると71例中19例(26.8%)に、さらに非触知乳癌に限定すると46例中32例(80.6%)に血性乳頭分泌を認めた。また血性乳頭分泌症例のうち、癌と診断されたものは12%にすぎないが、終末乳管の多発性乳頭腫と診断された症例の約10%が後になって乳癌に発展している。このように終末乳管の継時的観察が乳癌の早期発見に必要であり、その観察器具の開発が望まれている。 1.現有の画素数3000および1600のSuperfinescopeを用いて乳管の系統的観察。 血性乳頭分泌の症例34例中27例において乳管内の観察が可能であった。 乳管造影X線写真像と内視鏡観察部位の対比は非常に困難を伴ったがVideo line outでmonitor display像と対比して第4次分岐部まで観察できた。画素数1600のSuperfinescopeでも乳管内観察可能であるが、末梢乳管では光量が少なく色調に難点がある。 2.第4次分岐より末梢乳管の病態変化の把握。 乳癌では閉塞の前面像は観察可能であるが、側面像の観察に難点がある。但し同じscgment内の多発病変を観察し得たことは将来乳癌の発生進展の病態を知る上で大いに意義のあることと思われる。 3.乳管内に光源を与えて、体表への波及の程度、状況、病態による変化を観察する方法を開発した。現在遠赤外線を体表より測量しmonitorでdisplayする装置を完成した。これを乳癌症例の切除標本を用いて、目下実験中である。
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