研究概要 |
本年度においては,多次元のメディアチャネルを媒介にした対話により,学習者の意図と,システムが作り出せるオプションとの間に最大限の合意を見出すことができるような汎用な仕組みとして、カスタム化が容易なオブジェクト指向による構想(1)(2)が得られ,(1)につていは,基本的な部分の試作を行なうことができた. (1)メディア表現の型を組合せて問題と解決過程を記述させ,理解と吟味の為にそれを操作させるとき,その意味について合意をとる為に,汎用性が高くて有用な上位意味フレームとメディア表現型の間に緊密な連結を付けておく.これにより,上位のフレームの具体化と組合せで作られる下位フレームとその具体的表現については,これら上位のフレームの連絡を継承することで対応をつけることができる. (2)学習者の解決過程における意図について合意をとる為に,メニューに基づいて,随時,学習者に階層的に解決計画を入力させ,その計画の各ステップに対して,結果を入力させる.システムは,自らのもつ方略のオプションを接続して解決を実行しつつ,学習者の計画および結果との照合をとり,必要に応じて問い合せる. 一方,平成8年度において,(2)の対話に関する研究を「オズの魔法使い」の手法によって行なうために,ワークステーションを購入し,学習者と魔法使いのワークステーションを接続して,両者におかれるオブジェクトの間で高速な連絡をとるための基本的機構を開発した.
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