研究課題/領域番号 |
07458034
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
伊藤 紘二 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (20013683)
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研究分担者 |
伊丹 誠 東京理科大学, 基礎工学部, 講師 (70212983)
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キーワード | 多次元メディア / 合意形成 / オブジェクト指向 / ヒューマンインタフェース / 意味フレーム / モニタリング / 問題解決支援 / 3次元操作環境 |
研究概要 |
本年度においては、実際上2つの課題があった。一つは、学習者に問題解決のための作業場を与え、作業を通して学習を支援するシステムCAFEKSにおいて、分野独立なワークベンチを、従来の手続き駆動から、イベント駆動にして、学習者が、複数の方略や問題を比較しながら、如何様な順序でも解き進めることができるようにし、学習者とシステムが対等に問題解決作業を行ないながら、互いに合意をとる仕組みの基本部分を完成させること、もう一つは、教師によるカスタム化と、学習者による表現の自由を広げるために、上位における知識ベースと多次元メディア表現型との連絡を下位クラスが継承する仕組みを完成させることであった。前者については、抵抗回路の問題と、方程式の解法を分野依存の例題として、学習者が、自分の解決過程の記述をシステムの提供する解決過程の展開のオプションに関係づけ、そのずれと、方略の善し悪しついて、システムのガイダンスを受ける仕組みがほぼ完成した。後者については、まず、3次元操作環境において、認知的に把握の容易な3次元カ-ソルを、3軸方向に絞られた垂体状の光線をだす表現方法によって実現し、電流によって作られた磁場のカ-ソル位置での大きさと方向をアニメーションで表現することができた。音場を組み合わせることについても検討を進めている。また、特定の方程式で記述される運動とその図表現を、一般に運動とその図表現という上位の関係を継承して、実現する方法を試みた。なお、UNIXコマンドを例として、初期状態からゴール状態に至らしめることのできる操作の時間順序例を探索する方法として、閉世界における矛盾検査を利用した効率の良い方式を見い出した。これは、時間的な状態変化に着目する設計、操作、説明など、さまざまなタイプの問題に対する問題解決手順の生成に役立つ。対話進行の認知的研究は、今後の課題とした。
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