研究課題/領域番号 |
07458046
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
大久保 哲夫 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (60032497)
|
研究分担者 |
越野 和之 奈良教育大学, 教育学部, 助手 (90252824)
玉村 公二彦 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (00207234)
|
キーワード | 障害児学級 / 特殊学級 / 精神薄弱学級 / 情緒障害学級 / 言語障害学級 / 進級による指導 |
研究概要 |
1.障害児学級のうち精神薄弱学級に次いで学級数の多い情緒障害学級の実態や傾向性、教育的役割を明確にするために、前年度末に両学級について抽出による全国調査を実施した。(回答数1278学級、回収率55.9%) その結果によれば、情緒障害学級在籍児のうち緘黙や習癖異常、不登校・登校拒否は15%で、自閉症・自閉的傾向、「その他」が圧倒的に多い。また在籍児の80%に知的障害があり、その障害の程度は精神薄弱学級在籍児より重い。同一校に両学級が併置されている学校では、その73%が両学級合同で運営されており、情緒障害学級が重度学級的な性格と役割を果しているといえる。 したがって、障害児学級で指導を受ける時間もそのような学級の方が多いが、それは教科内容や学習形態によっても異なる。 2.情緒障害学級の設置率には自治体間格差があり、設置率の多少や精神薄弱学級の設置状況とも関連し、在籍児の実態や障害児学級での指導・通常学級での指導という学級経営の「多様性」を生み出している。 3.本研究では、今年度は上記に次いで学級数の多い言語障害学級に注目し、大阪府下の学級について予備的な調査を実施した。その結果、言語障害学級は「通級による指導」に移行しつつあることが把握でき、言語障害学級と言語障害通級指導の全国的な実態と問題点を解明すべく小学校の半数、中学校の全数を対象にアンケート調査を実施し、現在その結果の集計中にある。 4.その他、病院内に設置されている病弱学級の運営状況や問題点を把握するため、奈良県下の院内学級の予備的な調査を実施した。
|