研究課題/領域番号 |
07458072
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡辺 豊英 名古屋大学, 工学部, 教授 (80093342)
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研究分担者 |
朝倉 宏一 名古屋大学, 工学部, 助手 (80273283)
佐川 雄二 名古屋大学, 工学部, 講師 (90242833)
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キーワード | 秘書モデル / タスク結合 / オブジェクト指向パラダイム / 連携処理 / クラス定義 / ワークフロー生成 / イベント・ハンドラ- / タスク・スケジューラ |
研究概要 |
複雑な業務処理を単一の処理タスクの集まりとして扱い、これらの連携処理の下に効率的に実行できる枠組みを構成することが今年度の目的である。また、これらの処理タスクには相互に関連するもの、類似するものがあり、これらを統合的に処理する方法を開発することも重要な課題の一つであった。このような視点から、(1)タスク結合を可能とするための処理タスクの構造の検討、及びその結合法の開発、(2)関連する処理タスク間のワークフローの自動的構成法の開発、(3)分散処理環境における処理タスク粒度の検討と、通信オーバーヘッドの算定について実施した。これらは並行的に実行される処理タスクの構造と機能を如何に設定すべきかを明確にする。その結果、(1)については、処理タスク間の類似関係を定義し、その類似関係に基づいて統合可能性の判定機構と、統合機構を開発した。(2)について、個々の処理タスクに対するクラス定義に基づいてその階層性により対応付けを行い、続いて既知の連携処理との対照の下に変換・変更して、未知の処理タスク間にワークフローを生成するというアプローチを採用した。(3)について、一つの処理タスクの性能と機能を明らかにするために実施した。この場合、連携すべき処理タスクがあまり原始的な機能を有していると、メッセージ通信のオーバーヘッドが増大するが、反対に複合的な機能を有していると、処理タスクの構成が複雑になるという問題を解決するためである。 このような基本的な方法、アプローチに基づいて処理の効率化を実現する機構を論理的、物理的に明らかにすることが目的であり、ほぼ当初の目的を果たした。次年度は、個々の処理タスク、及びこれらの制御機構がより知的に処理を実行できるためには、どのような知識ベース、及び知識処理が必要かを検討することと、個々の処理タスクを実際に実現することが課題である。
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