研究課題/領域番号 |
07458103
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木村 逸郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (40027404)
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研究分担者 |
小林 捷平 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (80027466)
神野 郁夫 京都大学, 工学研究科, 助手 (50234167)
中込 良廣 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (50027455)
大澤 孝明 近畿大学, 原子力研究所, 教授 (10038028)
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キーワード | 核分裂 / 核分裂片 / 核分裂中性子 / 超ウラン元素 / プルトニウム239 / ウラン235 / アバランシェカウンタ |
研究概要 |
平成7年度から継続して実験と解析を進めてきたPu-239の熱中性子核分裂における核分裂片質量数に依存した運動エネルギーと即発中性子放出数の研究がまとまり、論文を発表した。ここで得られた即発中性子数の結果は、Apalin他の結果と一致した。Brosa他の多経路(マルチチャンネル)核分裂モデルを、運動エネルギーと即発中性子数の解析に適用した結果、いずれも実験結果がよく説明できることを示した。 本研究の補助金により、電子回路類と検出器部品を購入し、U-235の熱中性子核分裂において核分裂片質量と同時に即発中性子を直接測定するためのシステムを完成した。2つの核分裂片のうち、一方は表面側壁シリコン検出器、他方を平行平板型アバランシェ計数管で計測し、即発中性子は液体シンチレーションカウンターで検出した。実験は、京大研究炉実験孔で行った。核分裂片静止系での中性子スペクトルを核分裂片ごとに求め、原子核温度を決定した。質量数に対する核温度分布は、対称分裂を中心とした山状の構造をしており、中性子放出数の鋸歯状の分布とは異なることがわかった。その形は、Cf-252についてJorgensenたちが求めたものに近い。この核温度と、中性子放出数のデータを用い、レベル密度パラメータの分布を求めたところ、鋸歯状の構造が存在することが明らかになった。 核分裂片即発中性子スペクトルを計算するコードシステムを完成し、本年度はCmの4核種(242,244,245,246)の核分裂スペクトルを求め、それぞれの特徴を示した。
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