研究課題/領域番号 |
07458107
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
石野 栞 東海大学, 工学部, 教授 (70010733)
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研究分担者 |
関村 直人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10183055)
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キーワード | 圧力容器鋼 / 照射脆化 / 照射相関 / 銅集合体 / 電気抵抗 / 照射欠陥相互作用 / 照射後焼鈍 / 測定自動化 |
研究概要 |
1.前年度、微小な電気抵抗変化の測定を開始したが、手動測定のため十分な精度が得られなかった。このため、平成9年度は測定の自動化により精度向上を図った。すなわち測定のシーケンスとして(1)熱電対の起電力、(2)正電流に対する電圧降下、(3)逆電流に対する電圧降下、(4)熱電対の起電力 を順次測定し、(1)と(4)の値から測定中の平均温度を求め、(2)と(3)の値の和を電流の絶対値の2倍で割って端子間の電気抵抗を求める。この測定のシーケンスを一定の時間間隔で繰り返し、データをパソコンに取り込んで処理する。これにより抵抗測定回路上の熱起電力や浮遊起電力を取り除くことができ、測定精度が向上した。 2.平成9年度ただ1回の機会であったがイオン照射実験を行った。イオン照射は東京大学原子力研究総合センター(東海)のHIT施設の加速器を利用し、3種の試料につき1MeV陽子を室温でフルエンス0.1dpaまで照射した。この照射条件では照射後の電気抵抗変化量は極めて小さいが、いずれも電気抵抗は照射後減少し、照射欠陥と溶質原子、不純物原子とのクラスターが生成していることが示唆された。ただこの照射条件では変化量が少なすぎ、このため照射後焼鈍実験は行わなかった。今までの実験結果と最近の文献情報を総合し、欠陥生成、消滅過程の活性化エネルギー等の特性値を考慮して、作業仮説として脆化中心及びミクロ組織変化の原子的モデルを考察した。 3.平成9年5月11〜17日に研究代表者が主宰して第7回原子炉圧力容器照射脆化機構に関する国際研究グループ会議(IGRDM-7)を開催し海外から33名、国内から17名の専門家が5日間に亘り研究報告と討議を行い、極めて有意義であった。この会議でFe-Cuモデル合金の焼入後の時効過程についての研究報告を行った。
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