研究課題/領域番号 |
07458113
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高村 秀一 名古屋大学, 工学部, 教授 (40023254)
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研究分担者 |
葉 民友 名古屋大学, 工学部, 助手 (10270985)
大野 哲靖 名古屋大学, 工学部, 講師 (60203890)
上杉 喜彦 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (90213339)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | プラズマ理工学 / 核融合 / 磁気ダイバータ / 再結合 / プラズマ-ガス相互作用 / 高周波加熱 / 熱パルス / 部分的局所熱平衡 |
研究概要 |
高熱流プラズマ発生装置NAGDIS-IIの建設 変形TPD型直流放電プラズマ源により最大磁場0.25T,テスト領域のガス圧力1mTorr程以下の条件で電子密度10^<19>m^<-3>を越えるヘリウムプラズマの生成に成功した。従来のTPD装置では困難であった水素放電についてはLaB_6陰極を傍熱型とすることによって最大3×10^<18>m^<-3>の密度の水素プラズマの生成を得ている。これらによりプラズマ-ガス相互作用過程、特にPlasma Detachmentについて研究が可能となった。1MHzイオンサイクロトロン高周波加熱については最長パルス長0.2sにて、40KWを投入し、この内4KW程度をプラズマに投入できている。 Plasma Detachmentにおける閾値密度の発見 低密度プラズマでは電子とイオンの内のエネルギー総和が不十分のためイオンの荷電方法を通してのエネルギー散逸のチャンネルがなくなり、また電子温度(Te)がある程度下がると非弾性衝突による電子の直接エネルギー損失もなくなるのでTeのさらなる低下はなく、Detachmentが得られないことを明らかにした。 Detached Plasmaにおける再結合過程 Heガス圧力10mTorr前後にて、Detached領域からの可視域の発光分光分析は、320〜345mmにわたる再結合に伴う連続スペクトルを示し、その光子エネルギー依存性よりプラズマ温度0.1〜0.3eVが求められた。一方Heのバルマ-線ともいうべき一連のスペクトル線でGriem限界以上のn≧6の準位の占有数分布から、部分的局所熱平衡を確認し、上記温度と一致する結果が得られた。 プラズマ再結合過程によるプラズマ粒子束の減少の実現 放電電流のパルス的に立ち上げ及び立ち下げすると、ゆっくりした密度の増大と減少があるものの、放電への入力が急速に変化するのでTeの変化が伴う。再結合速度係数はTeの-45乗に比例するので、Teに極めて敏感である。ターゲットへのプラズマ粒子束が再結合過程に依存して大きく変化することを明確な形で実現した。 高周波加熱による熱パルスの生成 50msの高周波パルス(プラズマへの入力4KW程度)を加え、プラズマの電子エネルギーの増加に伴う諸現象が観測される。核融合炉におけるELMなどの熱パルスに伴う現象と同等の動的過程の研究の基礎を確立した。
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