研究課題/領域番号 |
07458123
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
大倉 光志 宮崎大学, 工学部, 助教授 (30040976)
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研究分担者 |
宮城 弘守 宮崎大学, 工学部, 助手 (90219741)
西 亮 宮崎大学, 工学部, 教授 (70081263)
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キーワード | 内部境界層 / 大気拡散 / 大気汚染 / 乱流風洞 / 拡散モデル / 3次元風速場モデル / 乱流 / 自然風の再現 |
研究概要 |
本研究の目的は、複雑な地形上での内部境界層の形成過程やその中での汚染物の拡散過程を風洞実験と数値シミュレーションによって解明することである。平成7年度の研究実績は以下の通りである。 1.本研究に用いるために開発中の2次元と3次元の乱流風洞の特性が明らかになった。 (1)本乱流風洞は多数の送風機を用いた吹き出し型風洞である。2次元風洞はACサーボモータで駆動される小型送風機11個を持ち、3次元風洞はインダクションモータで駆動される同様の小型送風機66個を持つ。各送風機をパソコンで個々に制御することにより、任意の速度分布を持つ境界層流れを容易に実現できる。モータの応答性の範囲内において、流れ方向気流の平均風速、乱れ強度、渦のスケール、パワースペクトル等の乱流パラメータを任意の目標値に近づける制御法を確立した。鉛直方向の乱流パラメータの目標値の再現には乱れ発生装置の改善が必要で、検討中である。 (2)自然風を超音波風速計で観測し、その特性を明らかにした。また、従来から言われているように、カルマンのパワースペクトルは自然風の乱流特性をよく表すということも確認できた。 (3)応答性のよい2次元風洞を用いて(2)で得られた自然風の再現を試みた。モデルと実物の縮尺1/100程度までは自然風の再現が可能であることが明らかになった。 2.汚染物質の移流・拡散過程の数値シミュレーションに必要な3次元風速場推定モデルの有効性を確認した。 (1)内部境界層内での汚染物の拡散過程に適用できるパフ・フュミゲーションモデルをすでに開発している。 (2)すでに開発している3次元風速場推定モデルによる計算値を実測値や他のモデルによる計算値と比較検討した結果から、本モデルが大気境界層内に適用可能であることを確認した。
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