バイオリメディエーション最適化のための遺伝子毒性および微生物動態解析手法の確立

1995 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 07458138
• 研究種目: 一般研究(B)
• 研究機関: 豊橋技術科学大学
• 研究代表者: 藤江 幸一 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30134836)
• 研究分担者: 胡 洪営 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (30262976) ; 桂 進司 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (10260598) ; 黄 霞 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (60273322) ; 水野 彰 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20144199)
• キーワード: キノンプロファイル法 / PCR法 / 混合培養系 / 微生物群集構造 / 土壌殺菌剤 / レーザトラップ / 静電配向力 / マイクロマニピュレーション

研究概要

本研究では、1)レーザー光の細胞および遺伝子選別への導入、2)混合培養系における微生物群集構造および特定微生物の挙動の解析へのPCR法の導入、3)キノン分析法の改良と各微生物群集構造解析手法の選択基準の確立を中心課題として研究を遂行している。
土壌中に生息する細菌等は土壌の性質に大きく関わっており、細菌の生死等状態を個々に判別する目的で、細菌の誘電的な性質を用いて、細菌の状態を計測することを試みた。回転する高周波電界により大腸菌、酵母菌を個々に回転させ、高周波電界の回転に追随できる最大の回転数は印加する高周波電界の周波数に依存し、特定の周波数に対して固有のピークを有していることが判明した。
汚染物質が土壌等の生態系に与える影響の解明および汚染物質の分解除去機能を持った微生物の汚染サイトにおける集積と活性の維持を可能にする目的で、土壌中キノン分析の高精度化を実現し、土壌殺菌剤の使用が土壌微生物相変化に与えるを解析できた。加えて、水中に溶解している離分解性汚濁物質に対する微生物の馴致過程を、キノンプロファイル法で追跡することが可能になった。さらに、PCR法における反応サイクル数と産物濃度の関係の解析および反応操作の改善により、定量化へ一歩近づくことが出来た。

研究成果

• [文献書誌] Nishioka,M.,Mizuno,A.,他: "MICRO MANIPULATION OF CELLS AND DNA MOLECULES" Joumal of Electrostatics. 35. 83-92 (1995)
• [文献書誌] Nishioka,M.,Mizuno,A.他: "Evaluation of Cell Characteristics by Opto-Electrostatic Micromanipulation" IEEE IND. APPLICATIONS SOC.30th Annual Meeting. 印刷中. (1995)
• [文献書誌] 西岡将輝,水野彰,他: "細胞の回転操作および回転特性の評価" 静電気学会講演論文集'95. 425-428 (1995)
• [文献書誌] 浦野紘平,藤江幸一,他: "水道水のAmes変異原生に関する研究" 水環境学会誌. 18. 1001-10011 (1995)
• [文献書誌] Tohru Mori, Koichi Fujie,他: "Accelerated Microbial Degradation of Chlorothalonil in Soils Receiving Farmyard Manure" J. Soil Science and Plant Nutrition. (受理済み).
• [文献書誌] Hong-Ying Hu,Koichi Fujie,他: "Studies of Microbial Acclimation to Hard Chemicals on the Basis of Respiratory Quinone Profiles and Kinetic Analyses" Water Science and Technology,. (受理済み).