研究概要 |
昨年度,本研究課題の中心となる全く新しい原理の溶液用示差交流カロリメーター(比熱測定装置)を開発し,タンパク質濃度5mg/mlの試料について十分に比熱を観測しうることを示したが,今年度はさらに感度の向上をはかり,応用範囲を拡大することができた。すなわち,感度を支配する電源部に低ノイズ・トランスを採用し,これと並行して増幅部に低ノイズ・プリアンプを組み立てて接続することで5倍程度の感度の向上をみた。さらに実際の試料測定を通じて,比熱実測値から必要な熱力学情報を導くためのソフトの改良を行ない,より実用に適したシステムを開発することができた。
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