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1995 年度 実績報告書

嗅細胞におけるにおい受容の調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 07458173
研究種目

一般研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

河村 悟  大阪大学, 理学部, 教授 (80138122)

研究分担者 三輪 尚史  慶応義塾大学, 医学部, 助手 (40255427)
キーワードS-モジュリン / 順応 / カルシウム結合蛋白質 / p26olf / 嗅上皮
研究概要

平成7年度の研究によって以下の成果が得られた。
1.嗅上皮よりのS-モジュリン様蛋白質(p26olf)の単離、精製。
カエル網膜中のS-モジュリンの精製方法に従って、カエル嗅上皮からS-モジュリン様蛋白質を精製することを試みた。その結果、S-モジュリンと同様に、カルシウム存在下でフェニルセファロースに結合するとともに、20mM程度の塩濃度でDEAEカラムを素通りする蛋白質を得た。この蛋白質は見かけの分子量はS-モジュリンと同じく26kDであった。
2.p26olfの部分アミノ酸配列の決定。
上記S-モジュリン様蛋白を大量に調製し、アミノ酸配列をエドマン法によって決定しようと試みた。しかし、アミノ末端が修飾されているためか、エドマン法ではアミノ酸が遊離しなかった。そこで、蛋白質分解酵素で処理して得たペプチド断片でアミノ酸の一次配列を決定した。
p26olfの全アミノ酸配列の決定。
カエル嗅上皮からcDNAライブラリーを作成し、上記(2)によって得られたアミノ酸の部分配列を参考にしてPCR法によってp26olfの全長cDNAを検索しその全アミノ酸配列を決定した。S-モジュリンとは異なる蛋白質であることが明らかになったのでp26olfと命名した。これまでに明らかになっている既知の蛋白質のアミノ酸配列の中に、p26olfに似た配列を持つものがなかったことから、この蛋白質は未だその存在が報告されていない新しい種類のカルシウム結合蛋白質であることが明らかになった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] De Castro,E.: "Regulation of rhodopsin phosphorylation by a family of neuronal calcium sensors." Biochem.Biophys,Res.Commun.216. 133-140 (1995)

  • [文献書誌] 河村 悟: "視覚中枢の分子機構-網膜-" 分子神経科学の最先端. 135-145 (1995)

  • [文献書誌] Kawamura,S.: "Unsolved issues in S-modulin/recoverin study." Behav.Brain Sci.18. 479-480 (1995)

  • [文献書誌] Kawamura,S.: "Neurobiology of the outer retina.(分担執筆:PP105-PP131)" Chapman & Hall,London,501 (1995)

  • [文献書誌] Kawamura,S.: "Guidebook to the calcium-binding proteins" Oxford University Press (in press),

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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