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1995 年度 実績報告書

DNA結合能を有する微小管モーター蛋白質(Kid)の細胞分裂及び増殖における機能

研究課題

研究課題/領域番号 07458188
研究種目

一般研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

山本 雅  東京大学, 医科学研究所, 教授 (40134621)

キーワードモーター蛋白質 / キネシン / 細胞分裂 / 染色体分配 / セントロメア / アルフォイドDNA / EBウイルス
研究概要

KidはDNA結合能を持つキネシン様モーター蛋白質で665アミノ酸残基からなっている。今年度はKidのDNA結合能、Kid結合DNA配列について検討を加え、さらにKidDNA結合ドメインをCOS細胞に発現させ細胞分裂に対する影響を調べた。
1.Kid結合DNA配列
ZhangらはEBウイルスの複製開始配列oriPに結合しうる蛋白質の部分cDNA配列をクローニングした。我々はこれがKidのカルボキシル端側の配列に相当することに気づき、フットプリント法でKidがoriP配列内の2価対称配列(DS)(112-bp)に結合することを確認した。さらにoriP内の30-bpを単位とする20回の重複配列(FR)にも結合することをゲルシフトアッセイで明かにした。このDSやFR配列内の配列は、元々KidcDNAクローンを得るためにプローブとして用いた配列と類似していた。またこれらの配列は、哺乳類染色体のセントロメアにあるアルフォイドDNA中の配列とも類似しており、これはKidがセントロメアに分布するという知見と矛盾しない。
2.DNA結合能
昨年度に引き続きKidカルボキシ端の様々な領域をGSTとつなげた融合蛋白質を新たに作成し、上記知見に基づいて、EBウイルスのoriPの一部(FR配列)を使ったゲルシフトアッセイで、KidのDNA結合領域をアミノ酸配列548-590に同定した。
3.DNA結合領域のドミナントネガティブ効果
Kid蛋白質のDNA結合領域を含むカルボキシル端側半分の配列をCOS細胞の強制発現させた。その結果、核分裂が不均等に起こりM期の進行が停止した。このことはKidが染色体の分配に重要であることを示唆している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tokai,N.: "Kid,a novel kinesin-like DNA binding protein,is colocalized with the chromoscomes during mitosis." EMBOJ.(in press). (1996)

  • [文献書誌] Yasunaga,M.: "Involvement of Fyn Tyrosine Kinase in Progression of Cytokinesis of B Lymphocyle Progenitor." J.Cell Biol.(in press). (1996)

  • [文献書誌] Matsuda,S.: "Tob,a novel protein that interacts with p185^<erbB2>,is associated with anti-proliferative activity." Oncogene. (in press). (1996)

  • [文献書誌] Iic,D.: "Reduced cell motillty and enhanced focal adbesion contact formation in cells from FAK-deficlent mice." Nature. 377. 539-544 (1995)

  • [文献書誌] Yamanoto,T.: "Superfamilies of Protooncogenes:Homology Cloning and Characterization of Related Members." Methods in Enzymology(eds.Vogt and Verma)Academic Press., 15 (1995)

  • [文献書誌] Yamamoto,T.: "Molecular biology of cancer:Oncogenes and tumor suppressor genes." Molecular Biology in Clinical Oncology and Hematology, 15 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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