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1996 年度 実績報告書

NOおよびスーパーオキシド両ラジカルの神経伝達機序における関与について

研究課題

研究課題/領域番号 07458200
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪市立大学

研究代表者

高木 宏  大阪市立大学, 医学部, 教授 (30163174)

研究分担者 米田 託成  大阪市立大学, 医学部, 助手 (70271179)
前田 光代  大阪市立大学, 医学部, 講師 (40122080)
キーワードNO / スーパーオキシド / インターロイキン-1 / インターロイキン-1受容体 / ICE / 海馬 / 脳虚血
研究概要

虚血による神経細胞死および組織修復過程にフリーラジカルがどの様に関与しているかを探るため、フリーラジカルとの関連性が深く示唆されるインターロイキンの動態について研究した。インターロイキン-1 (IL-1)は脳内では主にミクログリアにより産生されるとされるサイトカインであり、各種脳損傷時にはグリオーシスに作用すると考えられている。虚血後の海馬ではミクログリアの長期の出現が特徴的であるが、アストロサイトを含め、グリア細胞がどのように関与しているのか、あるいは時期に応じて修復または組織傷害性のどちらにより大きく作用しているのかは不明である。そこで、IL-1およびその受容体(IL-1R)、さらにはIL-1の活性化を行なうIL-1転換酵素(ICE)の発現を調べ、各細胞要素の働きをより明確化することにより、CA-1錐体細胞死のメカニズムを究明することを試みた。その結果、三者とも同様の経時的変化を示した。即ち、一過性脳虚血後の海馬CA-1領域において、IL-1の脳内産生は反応増生するミクログリア、アストロサイトおよび血管内皮で行われ、虚血再開通後30日でも持続していることが明らかとなった。また、IL-1Rの虚血再開通後の脳内産生は反応増生するミクログリア、アストロサイトおよび血管内皮に加え、CA-1錐体細胞でも行われていることが判明した。ICEにおいてもIL-1やIL-1Rの経時的変動とよく一致した。さらに、ICE inhibitorの投与によりCA-1錐体細胞の遅発神経細胞死が著明に抑制されたことから、海馬CA-1領域においてアポトーシスがIL-1を介して起こっていることが示唆された。今後、同領域におけるIL-1を介した遅発神経細胞死がNOおよびスーパーオキシドとどのように関連するのかを追求する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Matsui, T.: "Morphological studies on Mn-SOD, NOS and calcium binding proteins in the rat hippocampus." Osaka City Medical Journal. 42. 1-13 (1996)

  • [文献書誌] Akai, F: "A new animal model of cerebral infarction : magnetic embolization with carbonyl iron particles." Neuroscience Letter. 194. 139-141 (1995)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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