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1996 年度 実績報告書

網膜のグルタミン酸作動性シナプスにおける情報伝達

研究課題

研究課題/領域番号 07458218
研究機関東京大学

研究代表者

立花 政夫  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60132734)

研究分担者 岡田 隆  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (00242082)
キーワード網膜 / シナプス / 化学伝達物質 / グルタミン酸 / カルシウムイオン / グルタミン酸受容体 / エクソサイトーシス
研究概要

脊椎動物の網膜におけるグルタミン酸作動性シナプスの性質を調べた。まず、キンギョ網膜から単離したON型双極細胞を用いて、グルタミン酸の放出機構を検討した。膜電位固定下でCa電流を計測すると共に、グルタミン酸の放出をNMDA受容体の活性化を指標として電気生理学的にバイオアッセイしたり、あるいは、エクソサイトーシスに伴う微小膜容量変化をロックインアンプによって計測した。その結果、グルタミン酸の放出には、CaチャネルからCaイオンが流入すると直ちに放出される成分と、神経終末部に一定量のCaイオンが流入すると遅延性に放出される成分が認められた。前者は即時放出可能なシナプス小胞群が形質膜に融合した結果であり、後者は放出可能なシナプス小胞群がCa依存性に動員された結果であると考えられる。次に、網膜スライス標本を用いて、神経節細胞におけるグルタミン酸受容体の性質を調べた。神経節細胞の光応答・自発性の興奮性シナプス後電位・双極細胞の脱分極により発生する興奮性シナプス後電位を記録し、これらの薬理学的性質を調べた。その結果、双極細胞から放出されるグルタミン酸は、いずれの状況下でも、NMDA受容体及び非NMDA受容体両方を活性化するという知見を得た。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Sakaba,T.et al.: "Ca^<+2>-activated K^+ current at presynaptic terminals of goldfish retinal bipolar cells." Neuroscience Research. (印刷中). (1997)

  • [文献書誌] Sakaba,T.et al.: "Two components of transmitter release in retinal bipolar cells:Exocytosis and mobilization of synaptic vesicles." Neuroscience Research. (印刷中). (1997)

  • [文献書誌] 立花政夫: "脳細胞と網膜細胞-その相同性と発生分化-「伝達物質放出機構」の観点から" 細胞. 29. 4-7 (1997)

  • [文献書誌] 立花政夫: "中枢神経系における伝達物質放出機構研究のモデル:網膜双極細胞" 神経眼科. 14(印刷中). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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