研究課題/領域番号 |
07458225
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
渡辺 智正 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (10100174)
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研究分担者 |
山下 匡 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (30220338)
昆 泰寛 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (10178402)
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キーワード | マウス / Fas抗原 / lpr遺伝子 / T細胞 / 遺伝子治療 / アポトーシス / ウエスタンブロット / ノーザンブロット |
研究概要 |
MRLマウスは、リンパ腫の肥大、抗DXA抗体およびイムノグロブリンの著しい増大という特徴を持つ。その原因遺伝1prは不細胞アポトーシスFasレセプター抗原の異常であることが同定されているが、私たちはlpr遺伝子が第19染色体23番地付近にあることをマッピングしている。遺伝子治療の基礎実験として、マウスFascDXAをEFプロモーターに接続し、発現ベクターに組み込んだ。この発現ベクターを培養COS細胞にトランスフェクションさせたところ、ウエスタンブロットでFas抗原を確認した。次に、発現ベクターをリポソームに包埋し、尾静脈よりマウス個体に導入して、24時間に各臓器ごとのバンドの有無を検討した。肺、心臓、肝臓、脾臓、小腸、膵臓、リンパ節、腎臓、筋肉において、1.5kbのFas cDXAフラグメントのバンドと同じ位置にシグナルが検出された。このうちとくに、肺、肝臓、脾臓、で強いシグナルが検出された。遺伝子が細胞の核に到達して転写をうけているか検討するため、サザンブロットの結果とくに強いシグナルが検出された肺、肝臓、脾臓についてノーザンブロット解折を行った。その結果、肺、肝臓についてシグナルが検出された。しかし、シグナルは正常なFasmRXAの位置よりかなり低分子量側にスメア状になって検出された。このため、ウエスタンブロットでFasと考えられるタンパクの検出はできなかった。今後は、部分肝切除マウスなどを用いて、遺伝子の導入効果を高めるとともに、タンパクレベルの発現まで可能にすることが必要であると考えられた。
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