研究課題/領域番号 |
07458233
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
勇田 敏夫 北海道大学, 工学部, 教授 (70001170)
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研究分担者 |
西村 生哉 北海道大学, 工学部, 助手 (00228214)
下岡 聡行 北海道大学, 工学部, 助教授 (50196549)
松野 丈夫 北海道大学, 医学部, 助教授 (10165847)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 人工関節 / 摩擦・摩耗現象 / カップの摩耗 / 機能性表面構造 / 潤滑液の供給 / 摩耗粉のトラップ / パターン模様 / 真球度 |
研究概要 |
本研究は、摺動面patterning技術を人工関節摺動面に応用してHDP摩耗粉の発生を抑え人工関節の寿命を延長させることを目的とし、そのための基礎的な検討として金属(SUS316L,Co-Cr合金)vs高分子材料(HDP)の摺動における摺動面パターン形成の効果について検討した。 pin on diskによる摺動実験によって、金属(SUS316L,Co-Cr合金)vs高分子材料(HDP)において、pattern付加による潤滑性能向上(摩擦係数・磨耗量の減少)が確認された。また、patternの直径およびピッチには最適値が存在し、patternを付加することによる潤滑性能の向上は一時的なものではなく、長時間の潤滑実験をおこなってもpattern付加の優位性は変わらない。 以上の結果をもとに、ボール(骨頭)にpatternを付加して、試作した関節シミュレータを用いて摩擦実験をおこなった。その結果、pattern付加による摩擦係数の減少は見られなかったが、摺動面の観察によって潤滑性能向上に対してのpattern付加の有効性が示唆された。ただし、patternにバリなどが存在すると、潤滑性能が悪化する事が考えられ、カップ側にpatternを付加することも含めて、pattern付加の方法に関して検討の余地が残された。また、実験に用いた関節シミュレータの、摺動面への荷重のかけ方に関しては改良の余地があり、新たな関節シミュレータの開発とそれによる再実験が今後の課題である。
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