研究課題/領域番号 |
07458234
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
仁田 新一 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90101138)
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研究分担者 |
金井 浩 東北大学, 工学部, 助教授 (10185895)
櫛引 淳一 東北大学, 工学部, 教授 (50108578)
山家 智之 東北大学, 加齢医学研究所, 講師 (70241578)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 人工心臓 / 材料劣化 / 超音波 / 周波数解析 / 超音波顕微鏡 / 超音波スペクトロスコピー |
研究概要 |
補助人工心臓は、本邦においても1年以上に及ぶ臨床的使用例が報告されてきており、長期使用に伴う材料の劣化が問題となってきた。人工心臓材料の塩化ビニルやポリウレタンの抗血栓性は十分に検討されているが、材質の劣化については十分には検討されていない。そこで本研究では駆動中の人工心臓の材質劣化を超音波を用いて非破壊的に検出することを最終目標とした。 中心周波数3.5MHzの超音波を水中に保持した材料に照射し、反射波をFFT(Fast Fourier Transform)処理することにより、パルス波の時間軸上データが周波数軸上データに変換される。周波数軸上の波型を比較すると、新品では3.45MHzにピークを有する滑らかな曲線を示すのに対し、機械的疲労を与えられた材料では、ピークは同様であるが、3.1MHzにdipが認められた。これは疲労材料内部には非線形的な反射を生じるような構造が発生しているためと考えられた。 また、中心周波数130MHzの超音波顕微鏡システムにより、人工心臓材料表面の性状を観察すると、新品の表面は傷がなく平滑であるが、動物実験で使用した材料の表面は血清蛋白成分の付着や傷が認められた。 本研究では、低周波数領域では検出の感度に問題が残り、高周波数領域ではデータの収集に時間がかかった。今後はより高い周波数で短時間にデータを正確に収集するシステムの確立が望まれる。
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