研究課題/領域番号 |
07458245
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小川 淳二 東北大学, 工学部, 教授 (30005508)
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研究分担者 |
星 道夫 東北大学, 工学部, 助手 (90005504)
渋谷 純一 東北大学, 工学部, 助教授 (70005461)
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キーワード | 鉄筋コンクリート柱 / プレキャスト外殻コンクリート柱 / 一軸載荷 / 二軸円形載荷 / 荷重-変位特性曲線 / 圧縮ひずみ分布 / 高強度コンクリート / 高強度鉄筋 |
研究概要 |
高強度コンクリートを使用した鉄筋コンクリート造カンティレバ-型の試験体(35cm×35cm)を用い、一方向交互及び二方向同時(円形パス)の静的破壊実験を行った。試験体は、外殻にプレキャストコンクリートを使用して内部にコンクリートを充填したタイプと、外殻を使用せず、一体打ちのコンクリートのタイプとの二種類である。試験体に使用したコンクリート強度は、プレキャスト外殻コンクリートが800kg/cm^2、充填及び一体打ちコンクリートが600kg/cm^2,である。柱の主筋は12-D19(Pg=2.8%)である。主筋の引張強度は、降伏強度6222kg/cm^2、破断強度8339kg/cm^2である。帯筋はRB7.4【.left filled triangle.】(pw=0.91%)で、形状はコアーコンクリートの拘束効果を向上させるため一筆書きの囲型を採用した。帯筋の引張強度は、降伏14368kg/cm^2、破断15334kg/cm^2である。試験体の軸方向荷重は、充填コンクリート強度の40%(294ton)を目標とした一定軸方向力である。現在、実験を終了し、その結果を処理・検討中である。静的載荷、円形の載荷パス、補強鉄筋量、一定軸方向荷重、試験体形状および数等々、限られた条件下ではあるが、下記の結果を得ている。 二方向同時の円形載荷を行なうと、載荷軸の旋回で、四辺の最外縁沿いの圧縮抵抗の劣化のために大きな圧縮ひずみを経験する。従って、一方向交互載荷の場合に比べて、小さな履歴変位でも損傷が大きくなる。実験では、プレキャスト外殻コンクリート柱試験体の場合、最大耐力(約54ton)時の変形は、部材角で示すと、円形載荷で約2/200、一方向載荷で約3/200であった。同様に、一体打ち柱試験体の場合、最大耐力(約45ton)時の変形は、各々、1.6/200、3/200であった。このように、二方向載荷時は一方向載荷時に比べて、6割程度の変形で最大耐力に達することがわかる。試験体の柱断面内の経験圧縮ひずみ分布については、目下、計算・処理中である。
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