研究課題/領域番号 |
07504005
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山野 誠 東京大学, 地震研究所, 助教授 (60191368)
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研究分担者 |
村上 英幸 海洋電子株式会社, 研究員
古川 善紹 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80222272)
長尾 年恭 東海大学, 海洋研究所, 助教授 (20183890)
金沢 敏彦 東京大学, 地震研究所, 教授 (30114698)
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キーワード | 海底ケーブル / 非接触型カプラー / 海底データ伝送 / 自己浮上方式 / 地殻熱流量 |
研究概要 |
1.平成8年度に開発した小型・軽量化した非接触型カプラーについて、海底での長期動作試験を実施した。 (1)9年4月、東京大学海洋研究所淡青丸の航海において、データ記録部と温度プローブの接続部分にカプラーを使用した自己浮上式海底熱流量計を相模湾の海底に設置し、5日後にカプラーを切り離して回収した。この間、カプラーを介して安定したデータを得ることができた。 (2)9年6月、東海大学海洋学部望星丸の航海において、2台の自己浮上式海底熱流計を駿河湾の海底に設置し、長期動作試験を開始した。うち1台は10年1月に回収を計画していたが、海況不良のために回収を試みることができなかった。この2台は10年6月に回収する予定である。 2.実用性を高めるため、カプラー及び周辺回路の機能向上を図った。 (1)インターフェイス回路の基板を小型化した。これを従来よりも小型の耐圧容器に収め、10年1月、鹿児島大学水産学部かごしま丸の航海において、海中での動作試験を行った。 (2)カプラーのデータ伝送速度を従来の4倍とし、9年11月、淡青丸の航海において海中伝送試験を行った。 (3)潜水船やROVによって海底で接続を行うことを想定し、同じく11月の淡青丸航海において、離れているカプラーを切離装置を用いて海中で接続する実験を行った。いずれの場合にもデータが正しく伝送されることが確認できた。 3.機能、経済性の面で実用段階に達することができたので、この改良型のカプラーを使用した自己浮上式海底熱流量計を製作した。10年度には、実際に海底に設置する予定である。
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