研究概要 |
本研究の主な成果は次の通りである. 1.昨年度購入した4軸制御測定機の制御系の設計・試作および検出系のプログラムの開発を行った結果,XYテーブルの位置決め精度は,偏りで,0.12μm以内,標準偏差0.17μm以内である.一方,主軸の角位置決め精度は,偏り-0.34秒以内,標準偏差1.21秒以内である. 2.4軸制御の測定機を5軸制御非接触型空間座標測定機に改造するために,鏡筒傾斜角制御機構と鏡筒傾斜角検出機構を設計・試作した結果、角位置決め精度は,偏りで,2.01秒以内,標準偏差で,2.50秒以内である. 3.画像処理式プローブのCCDカメラから得たエッジの画像に,サブピクセル処理を行い,位置検出を精度良く行うプログラムを開発した結果,エッジの検出精度は,標準偏差で,0.034画素(0.14μm)以内である.また,光学系のひずみは,全体で,2.5μm以内,画面中央付近では,0.6μm以内である. 4.ねじ精度の総合測定プログラムを製作し,本測定機を用いて測定した結果と,SIP万能測定器による測定結果とを比較・検討した結果,本測定機の繰り返し精度は,標準偏差で,外径0.21μm,ねじ山の半角2.1分,累積ピッチ誤差0.15μm,有効径0.50μmであり,SIPに比べ,一桁小さい値を示した.なお,1回の測定に必要な時間は約10分である.
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