研究概要 |
平成8年度における実験研究では主として小型回分式反応装置を用いて反応温度、酸素濃度,及び反応時間を変化させて実験を行い反応速度との関連を調べた。 生ゴミに含まれる成分として動物性生ゴミの骨を含む魚類を試料として実験を行い牛脂を代表とする脂肪類と比較し,反応条件について検討した。反応温度を420℃以上に設定して行った実験では、試料中に含まれる有機物の大部分はごく短時間に分解し、その後は主たる反応中間生成物が酢酸であることは他の動物性生ゴミと変わらない。反応後の骨については構造こそもろくなっているが水に溶けておらず,見かけ上原形をとどめている場合もあった。 また、モデル化合物として高級脂肪酸のステアリン酸を用い塩浴中で急速昇温させて行なった実験では,反応時間30秒間でステアリン酸は分解し,より低級な脂肪酸へと分解することが観察された。この時,低級な脂肪酸ほど分解が遅く蓄積する傾向が見られた。
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