研究課題/領域番号 |
07505030
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 宏一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90010694)
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研究分担者 |
岡 徳昭 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80010891)
鈴木 英之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (00196859)
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キーワード | 次世代超音速機 / 浮体式空港 / 基本計画 / 半潜水式構造 / 風揚力 / 着陸特応答 |
研究概要 |
21世紀初期にコンコルドに替わる次世代超音速機が民間航空の遠距離分野の主役になる可能性が論じられている。我が国に次世代SST空港を建設しようとすると、必要な土地の広さ、騒音や環境問題などから海上立地以外に考えにくい。そこで、平成7年度では千葉九十九里沖の水深25〜30mの海域にSST専用浮体式海上空港の試設計をおこなった。本空港の構造体としては、ターミナル・エプロンとしての大規模バ-ジ構造、それぞれ4、000m滑走路としての4本の半潜水式構造とで構成される複合浮体構造とした。ターミナル用バ-ジは海側、陸側2ヵ所の埋立人工島によって係留される剛体として解析され、滑走路用の半潜水式構造体は、波浪に対する応答を抑制するために、長さの中央と端部で支持構造で支持される梁として解析され構造設計された。 今後、この種の構造の構造設計をさらに信頼性の高いものにするために、平成8年度には2種類の実験的研究を実施した。一つは大波高時の風荷重、特に鉛直方向に作用する風揚力の評価のため実験であり、滑走路用の半潜水式構造が台風による荷重を受ける場合を模擬するものとして幅方向の大波と強風を同時に受ける時の特に風揚力を部分構造毎に測定して、波の存在により、最も風上の部分構造に大きな揚力が発生すること見い出し、その大きさについての無次元表示を得た。次に、半潜水式滑走路に航空機が着陸、走行する場合に、滑走路浮体の弾性体としての挙動の基礎を把握するための研究として、非常に単純化した浮体に航空機に相当する2次元物体が着陸する場合と、これが浮体上を走行する場合とについて、浮体を梁あるいは板と見なして基礎的な実験と解析を行い比較検討した。これらの結果は付録として纏める。
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