研究分担者 |
池上 和律 三菱電気株式会社, 産業システム研究所, 主幹
大関 修治 大阪大学, 遺伝情報実験施設, 助手 (80093384)
山本 幸佳 大阪大学, ラジオアイソトープ総合研究センター, 教授 (30029243)
畑中 吉治 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (50144530)
井上 武宏 大阪大学, 医学部, 助教授 (10159981)
|
研究概要 |
平成7年度に引き続いて、試作した測定器による性能試験を行った。照射に使用した放射線種は大阪大学医学部附属病院の直線加速器からのX線(4, 10, 18MV)および電子線(6, 9, 12, 15MeV)、核物理研究センターのサイクロトロンからの陽子線(65,200MeV)と放射線医学総合研究所の重粒子線がん治療装置からの炭素線(290MeV/n)である。検出部であるファイバーブロックの加工法は遮光性から接着型が良く、画像を取り込む際ディジタルフィルターを使用することで大幅にノイズを低減することができた。従来の電離箱による測定値との比較ではX線、電子線の場合にチェレンコフ光の補正を、陽子線の場合には高エネルギー粒子による消光現象の補正をすることで深部線量分布の測定できることがわかった。さらに、検出素子の発光特性を実験的に求めて補正することによって精度を上げることができた。重粒子線の一種である炭素線照射においても単一ピークの測定は可能であったが、拡大ピークのように様々なLET成分からなる深部線量分布測定での一致は良くなく、なお一層の検討・改良が必要である。今後、様々な粒子線を用いた発光特性の測定にもとずいた消光現象の補正をすることによって重粒子線深部線量分布のん高精度な測定を実証し、装置に回転、水平移動等の動きを加えて、よりコンパクトで使い易い三次元線量分布測定装置を開発していく計画である。かかる装置を使用することで基本的線量分布の測定に要する時間が大幅に短縮されることが期待される。
|