研究課題/領域番号 |
07507008
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 成 東北大学, 医学部, 助手 (20250764)
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研究分担者 |
横堀 寿光 東北大学, 工学部, 助教授 (00124636)
赤石 隆 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (60191847)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 動脈壁物性 / 超音波エコー / 吻合部物性 / viscoelasticity |
研究概要 |
動脈硬化症に対する、進展防止、発症予防、早期治療、制御を目的として、無侵襲での動脈硬化度測定装置の開発に着手した。装置の安全性、高精度化、高速化を得るため既存の超音波画像装置に改良を加え、拍動による動脈壁の動きと血流速度を、同時に複数部位で測定できるようにするためのオプション基盤を作成した。この装置からの信号と、心電図、末梢組織の脈波波形と、測定部位から離れた任意の部位での血流速度波形の、同時入力および解析のためのプログラムを作成した。プログラムはオプション基盤の制御を兼ね、一般の汎用ソフトウェア上で動作するものとした。 オプション基盤の開発が遅れている間、従来の基本言語オリジナルプログラムと多チャンネル信号処理装置を用いて、臨床応用に向けた測定をおこない、コンベックス型プローブを用いて中枢の主幹動脈についても、本装置を用いた物性の測定について検討した。オプション基盤はテスト信号での動作を確認されたので、実際の臨床応用に向けて拍動流を測定したが、正常に動作せず、有効な測定信号は得られなかった。 一方、コンベックス型プローブを用いた、主幹動脈、特に腹部大動脈の物性の測定では、新たに有益な所見が得られており、動脈硬化および動脈瘤の質的診断の有用性が示唆された。特に腹部大動脈瘤はコンベックス型プローブで観察できる病変で、動脈硬化症と同様に、その進行に伴い動脈壁構成成分の組成や代謝が変化し、物理的特徴として定量でき、本装置による無侵襲診断のよい適応である。
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