研究概要 |
1理論の成果 (1)ネットワーク分析の本質とは何か、ネットワーク分析そのものへの哲学、という課題を設定し、ネットワーク分析についての通俗的な了解を潜り抜けた。「ネットワーク分析は、研究対象への、(1)構造的でなく過程的、(2)要素集約的=秩序全体的でなく脈絡総合的=形態拡散的、(3)通時的でなく共時的、分析であり、理論的触媒によっては、構成的、状況的、内在的、パースペクティヴへの変換可能性が極めて高く、既成の方法論の中では、自己組織化過程への最有力のアプローチだ」 (2)方法論的ネットワーク分析を究明すべく選定した近年萌芽の概念ネットワーク分析の厳格な定義を展開した。フローチャートやツリー、さらに同じく概念ネットワークと称する、単一文での単語や句の総合化的連関や、図書検索介助システムのワード(タイトル・用語)連想連関とも、文章での文節連関である点で異なる。しかし方法論的使命を負う定義のために、概念の内容を洗練しつつ、それと相俟って、ネットワーク分析の固有性を追求した。「対自・対他的認識と実践にわたる、認知・感情・評価・戦略・戦術等を要素とするフレームへと概念を再編しつつ、ネットワーク分析でのワーキングの意味を深耕し増幅することで、概念ネットワーク分析はフレームの所産形態よりも構成作用、さらに複合作用だと定義でき、改称を準備。フレームネットワーク分析(FNWA)、フレームネットストラクチュアリング分析(FNSA)=自己組織化的段階I、フレームネットコンパウンディング分析(FNCA)=段階II」 2応用の成果 (1)浜北市SS紛争に係わる複数の賛否市民運動体リーダから提出願った趣意小文書に対するFNWA,FNSA,FNCAを行い日本社会学会で報告。 (2)「社会的フレームの自己組織化的循環過程の結節的補完項としての≪起動的運動≫を内潜的に探索する構成・複合作用」 (3)数理の展開(1)顕在・内潜連想・基盤行列(2)三次元の拡大行列(3)準位不定の垂直跨橋
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