研究課題
本年度は、昨年度開発した水中ラジウム測定器を用いての純水中のラジウム濃度の測定、水中ラジウム測定器の改良、測定器バックグラウンドの低減を中心に行った。水中のラジウム濃度の測定は、スーパーカミオカンデ水槽の水を純水装置で純化したものについて行った、その結果当初水中のラジウムは5-10mBq/m^<13>であったが、半年以上経って純水の純度が上がってからは、1mBq/m^3程度になった。この水質はとりあえず本研究で目標にしていた測定量であり、ほぼ満足のいくものである。水中ラジウム測定器については実際に測定をしてみると細かい改良点があったので随時改良した。しかし、本質的な部分ではなにも問題ない。測定器のバックグラウンド低減に関しては、検出器内面の研磨の精度を上げたものを試作し、バックグラウンド量のテストを行った。その結果バックグラウンド量は1日数カウントまで下がり、約半分のバックグラウンド量を達成した。ただし、はかろうとしている純水中のラジウム量がすでに1mBq/m^3程度であり、バックグラウンドのほうが信号より多くなっており、バックグラウンドの低減はもう少し工夫をして改良したい。