研究課題/領域番号 |
07554010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
宮島 英紀 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70166180)
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研究分担者 |
大谷 義近 東北大学大学院, 工学研究科, 助教授 (60245610)
小野 輝男 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (90296749)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 磁気モーメント / 磁力計 / 機械的共振 / 微小磁化 |
研究概要 |
本研究の目的は、微小な磁性体の磁気モーメントを10^<-8>emu程度の感度を保ちながら、低温側は約2Kから高温側は1100Kの広範囲な温度領域において、最高10kOeの両極性印加磁場の下で微小磁化を測定することができる磁力計を開発・試作することである。この磁力計の動作原理は次のようなものである。電磁石の両磁極に交流磁場勾配発生コイルを固定する。試料をこの交流磁場勾配中に置くと、直流磁場によって誘起された磁気モーメントに比例した力を受ける。この交流磁気力を振動伝達棒を介して外へ導き、外部の検出コイルを振動させると、磁化に比例した誘導起電圧を生じるので、これをロックイン検出する方式である。この磁力計を試料共振型磁力計(RSM;Resonating Sample Magnetometer)と呼ぶことにした。なお、付帯設備として4K〜300K用の液体ヘリウムフロー型のクライオスタット、300K〜1000Kまで昇温できる高温用間接加熱炉を作製した。本報告書を提出する段階(平成10年3月)における試作機の性能緒元は以下の通りである。なお、現在も細部にわたる改良が進行中である。 最高感度:3.5×10^<-7>emu 測定温度領域:5K〜1000K 印加磁場範囲:0〜±16kOe(両極性) 当初の目的とする性能を持った高感度試料共振型磁力計がほぼ完成できたものと考えられる。試料共振型磁力計は、磁気測定器の専門メーカーである(株)東英工業において商品化が進められており、平成11年には市販される見込みである。
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