研究課題/領域番号 |
07554015
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤井 直之 名古屋大学, 理学部, 教授 (60011631)
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研究分担者 |
村田 正秋 科学技術庁航空宇宙技術研究所, 計測部, 主任研究員
木股 文昭 名古屋大学, 理学部, 助手 (10089849)
小川 克郎 名古屋大学, 理学部, 教授 (40262844)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 火山性地殻変動 / 航空機合成開講レーダー- / リピートパス航法 / リアルタイムGPS / GPS誘導システム / 数値標高データ / Motion compensation / Digital Elevation Model |
研究概要 |
本研究の大きな目標は、火山性の地殻変動の検出手法、とくに噴火活動中の変化に機敏に呼応できる、これまでにない全く新しい観測手法として航空機リピートパス差分合成開口レーダー干渉法(Airborne RP D-INSAR)の有効性と機敏性を示すことにあった。この方法は原理的には衛星によるD-INSARと同じであるが、以下のような点について新たな開発の必要性がある: (1) Airborne RP D-INSARで用いるXバンドでは、干渉法が使えるためには航空機の繰り返し航路の精度が10m以内にするため、差分GPS航法を慣性航法システムに加える必要がある。 (2)差分合成開口レーダー干渉法の解析には、航空機の姿勢(アンテナの姿勢)を数mm程度の精度でほぼ連続的に検出・記録しておく必要がある。 さらに、噴火活動の変化に呼応してデータ取得の機敏性や安価であることの要請から、このシステムが小型航空機に搭載される必要性がある。地震の発生・地滑りや地殻の隆起・沈降などの地質的変動にとっても、この必要性は重要である。 本計画では、まず、吾妻火山山麓の地滑り地域において臨時GPS観測を行い、kmサイズの地塊が1日に数cmほども移動していることを確かめ、予備的なリピートパス航法の精度を確かめ、十分解析に耐える精度で航路の再現性が得られることが確認された。また、小型航空機の発着する飛行場の近傍である埼玉県桶川市において、リピートパス航法とともにコーナーリフレクターを観測領域内に設置して、アンテナ姿勢の詳細なデータを得ることにより、数cm程度の地殻変動の検出が可能であることが確認された。今後は、実際に多くの変動イベントに応答する事により、実用性を着実に検証していくことが可能であると結論できる。
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