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1997 年度 実績報告書

海底地殻変動測定の新しい試み

研究課題

研究課題/領域番号 07554016
研究機関京都大学

研究代表者

安藤 雅孝  京都大学, 防災研究所, 教授 (80027292)

研究分担者 津田 敏隆  超高層電波研究センター, 教授 (30115886)
片尾 浩  京都大学, 防災研究所, 助手 (80221878)
キーワード海底地殻変動 / 音響測距 / GPS / 測定精度 / 水温 / 塩分濃度 / 白浜海象観測所 / 海底観測
研究概要

本年度は、測定精度実験に焦点をあて研究を実施した。実験は京都大学防災研究所構内水槽、および白浜海象観測所の観測塔を用いて実施した。観測塔では、風向・風力・波高・水深別の水温等が一時間おきに観測されている。観測塔には本観測システムの船上側の装置を設置した。また、通常の装置では測定結果として往復伝播時間しか分からないため、受信した音響波形等も同時に収録した。一方、海底側の基準点となるべき装置は観測塔から東に約2km程離れた通称アボセと呼ばれる浅瀬付近に設置した。こちらには、精密水温計を設置して水温観測も行った。観測塔自体は水深10m程の浅瀬に建っている。また、海底側の装置を設置した場所は、水深18m程度である。2点の間の水深は27殻30m程度ある。設置に際しては、白浜海象観測所の観測船「かいしょう」を利用した。海底側の装置は2台設置して交互に測定の実験もあわせて実施した。ただし、天候等の都合により連続収録できたのは1台だけであった。2台の海底側装置が設置されている期間は、異なるIDをもつ装置の呼び分けをテストを行った。なお、設置後観測塔と海底側装置設置点付近でSTD観測を行い水温並びに塩分濃度の鉛直プロファイルを得たが、結果をみると二点での海水の構造がかなり異なっていることが判明した。この二点の測定だけからは、実験海域全体の海水構造を記述するのは難しい。
測定と水温の変化を比べると、測定値は急激な変化も見られるが、大まかな傾向としては水温変化と測定値の変化は相関している。また、測定値に変化が見られるときは、2点間の水温によって説明できることがわかった。観測塔側では特に変化が大きく、深さにより0.3〜0.4℃水温が変化している。本年度は、測定値が水温変化による音速変化で、1/1000の精度まで説明することが分かった。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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