研究課題/領域番号 |
07554024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大野 公一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60012499)
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研究分担者 |
山門 英雄 和歌山大学, システム学部, 助教授 (30242035)
山北 佳宏 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30272008)
美齊津 文典 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (20219611)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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キーワード | 電子分光 / ペニングイオン化 / クラスター / 画像観測 / 励起原子 / 光電子分光 |
研究概要 |
本課題では、代表者らが開発した衝突エネルギー分解ペニングイオン化電子分光の信号検出感度を飛躍的に高め、(1)そのリアルタイム観測および(2)表面ペニング電子分光の時間分解とイメージング化の実現を目指して研究を行った。 衝突エネルギー分解ペニングか電子分光測定に関しては現有の装置を利用あるいは試料導入部の改良によって種々の有機分子・難揮発性分子・および有機・無機金属錯体に会して測定を行い、報告した。さらに質量分析・発光測定を併用して励起原子と分子との衝突過程に関する更なる知見を得ることを試みた。 また本課題により設計・製作した新たな電子分光実験装置が本年度前半に完成し、クラスター負イオンのレーザー光電子分光の実験を開始した。製作した真空槽は分子および分子クラスタービーム生成・分離部、励起原子ビーム生成・分離部、および電子エネルギー分析部からなり、合計5段に差動排気されている。実験においてはまずSiクラスター負イオンを生成して、イオン光学系および磁気ボトル型電子エネルギー分析器の最適化を行った後、金属原子と二原子分子との共存在下で生成する二成分クラスター負イオンの光電子スペクトルを測定した。その結果、銅原子とNO分子から生成するCu^2N-イオンについて、少なくとも二種類の異性体の存在を示唆する結果を得た。また蛍光面付きマイクロチャンネルプレートを組み込み、銅原子負イオンからの放出光電子の二次元画像を観測した。その結果、磁気ボトル型分析器のほぼ設計通りの拡大率で画像が得られることを確認した。 一方、希ガス励起原子ビーム源に関しては独立にその実験条件の最適化を行い、ほぼ設計通りのビーム強度が得られることを確認した。この結果、励起原子ビームと電子エネルギー分析器とを連結することにより、ペニングイオン電子分光の測定を行うことが可能となった。
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