超高感度飛行時間型粒子エネルギー分析計の試作と表面科学への応用

1995 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 07554033
• 研究種目: 試験研究(B)
• 研究機関: 埼玉大学
• 研究代表者: 中林 誠一郎 埼玉大学, 理学部, 助教授 (70180346)
• 研究分担者: 坪井 利夫 (有)インターサイエンス, 代表取締役 ; 浅香 修治 分子科学研究所, 装置開発室, 助手 (00167876) ; 魚崎 浩平 北海道大学, 理学部, 教授 (20133697)
• キーワード: TOFエネルギー分析 / レーザー光分子分光 / マグネティックボトル

研究概要

平成7年度では、永久磁石を用いたマグネチックボトル型光電子分光器の試作を行った。強力な貴土類磁石と電磁石の組み合わせによって、FOMから提案されている磁場強度の空間分布をほぼ作り上げる事が出来た。セラミック磁石からガス放出のため、真空チャンバー内での試料部の圧力は10^<-8>torrを越えなかった。しかし、磁場分布の最適化、ベンゼンス-ティングによる真空壁の等電位化などの工夫により、電子の高い捕集効率を得る事が出来た。湧き出し点に電子銃を置き、2パイの立体角で電子を打ち出し、1.2mの飛行距離を持つ曲がった飛行管の終端にファラ-デ-カップを置いて、放出電流と捕集電流の比を、電子の運動エネルギーの関数として求めたところ、0-10eVのエネルギー範囲に渡って90%を越える捕集効率を得た。 平成7年度では、装置の大まかな作成を完了し電子の高い捕集効率を達成できた。しかし、この分光器を表面科学に応用するためには、以下の問題点がある。(1)磁石からのガス放出;恐らく磁石焼成時のバインターが一部残留しているためガス放出が多く、磁石直前に固体試料を置くために表面への非毒が懸念される。この問題を解決するためには、バインター無しで磁石を作成する事が肝要である。

研究成果

• [文献書誌] S. Nakabayashi M. Matumoto & K. Uosaki: "Electrostalic Ken Errect at poteutiostate Coutrolled Liquid / Liquid Interface" J. Electroanal. Chem.396. 397-399 (1995)
• [文献書誌] S. Nakabayashi, U, Yanagida & K, Uosaki: "Long life Excited States of cals Photocataly Panticles" Bull. Chem Soc. Jpu. 68. 3049-3053 (1995)
• [文献書誌] S. Nakabayashi, N. sugiyama I. Yagi & K. Uosaki: "Dissociative Adsorption Dguamies of Form aldehyde on Platinom Electrode Sarface : one dimektional Domnko?" Che. Phys. (1996)
• [文献書誌] I. Yagi. J. M. Lantg. R Corn S. Nakabayashi & K. Uosaki: "Insitu Optical Second Harmonic Generation Stulis of Electrocheluical Deposition of Telluicelu on Polycrgsrallcio Gold" J. Electroaual. Chem.(1996)
• [文献書誌] S. Nakabayashi. M. Ynagida.& K. Uosaki: "Dissipation Structure of Electrochemical Hydrodynamic Courection" J. Phys. Chem. (1996)
• [文献書誌] J. A. Misewich. S. Nakabayashi & T. F. Henny: "Anomalous Branchig Rote in the Femtosecond surface Chemistry of on /of pf(III)" Surf. Sci. (1996)
• [文献書誌] 渡辺正・中林誠一郎: "電子移動の化学" 朝倉書店, 200 (1996)