研究概要 |
本研究で目指すシステム構成の概要は(1)吸収・励起・発光・偏光スペクトル測定・解析システムの構築,(2)高速発光寿命・解析システムの構築,(3)2次元光散乱測定・解析システムの構築,(4)動的光散乱・解析システムの構築,(5)光散乱法解析と光プローブ法解析を統合したシステムの構築,などである. 本年度においては, (1)分光スペクトル測定・解析システムの構築 時々刻々と入力されるスペクトルを一般のパソコンで処理できるシステムを構築する.測定は現有装置である瞬間マルチ測光システム(大塚電子,HU-7000)を用いて,MS-DOSのPC系に入力し,オリジナル解析プログラム群により,ミクロな物性評価を行うシステムを構築した.又,その解析用プログラムとして,(1)実時間スペクトル表示,(2)波形分離,などを作成した. (2)ポリスチレン主鎖の局所運動の測定と解析 ポリスチレンの中央にアントリル基を導入し,その希薄溶液中でのアントリル基の蛍光偏光解消を測定し,コンピュータ解析を行った.これらの減衰曲線はハイポバリック型関数によくフィットすることがわかり,高分子局所運動のレベルでは不連続的な運動(間欠運動)であることを見い出した.
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