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1996 年度 実績報告書

赤外線エシェル型回折格子の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07554048
研究機関京都大学

研究代表者

舞原 俊憲  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90025445)

研究分担者 岩室 史英  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80281088)
キーワード回折格子 / グレーティング / エシェル格子 / スペクトログラフ / 分光器
研究概要

本研究の目的は,従来製作する方法が非常に困難なため実際に分光器に取込んで使用できる赤外線用の高次型エシェル格子は,事実上存在しなかったので,そのような赤外線用エシェル型回折格子を,高精度機械切削法による製作方法を確立することである。
平成7年度・8年度の2年間に亘る開発的研究で,ほぼ目的通りに約2〜5ミクロン領域において十分光学的精度の高い高次数で使用できるエシェル型の回折格子の開発を行なうことができた。
実際に製作した回折格子は,50×50mm^2のアルミ合金材を,干渉測長システムを搭載した超精密ミリングマシンとダイヤモンドチップのついた切削バイトの組合せにより加工したもので,当初,3ミクロン波長帯における所定の光学精度を満すように設定された仕様値を,ほぼすべて問題なくクリアしていることがわかった。我々はこうして試作した回折格子を,我々のところで考案し製作した「分光効率計」を用いて,使用波長域における絶対的な分光効率を測定した。その結果,波長2ミクロン以上において,70%以上の効率を有することがわかり,本研究目的の,高次数型赤外線エシェル格子の開発については,主な課題は解決できた。我々は更に,この回折格子を,近赤外線用の冷却スペクトログラフに組込んで,2.8〜4.2ミクロン帯を一度で分解能1300のエシェル・スペクトログラムを得ることのできる実用的装置に組上げて実際の観測にも成果を上げている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] F.Iwamuro 他: "Near-Infrared Spectrophotometry of 4C40.36" Astrophysical Journal,Letters. 466. L67-L70 (1996)

  • [文献書誌] M.Imanishi 他: "LEWIS-ANear-Infraved Cross-Dispersed Spectrograph" Publ.Astron.Soc.Pacific. 108. 1129-1134 (1996)

  • [文献書誌] M.Imanishi 他: "Spectroscopic Study of NGC1068 in the 3 pm Band" Publ.Astron.Soc.Japan. 49. 69-73 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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