研究概要 |
本研究課題は,平成7年度に装置を試作し,平成8年度にその性能評価と実用化をめざして研究を進めている。研究代表者である高倍が基本計画を作成し,研究分担者の高井が変調分光法を用いた高感度分光測定システムを試作した。以下のような特徴をもつ本装置の性能評価を進めている。 1)光源には4種類の発光ダイオード(565,590,620,660nm),あるいは半導体レーザー(660nm),Xeフラッシュを用いることが出来るようにした。 2)発光ダイオードは1.6kHzと100kHz,半導体レーザーは10kHz,Xeフラッシュは10Hz〜100Hzの変調周波数が可能であるものとした。 3)測定波長の選択は,分散度の高いモノクロメーターを用いた。Xeフラッシュを光源とする場合は,240nm〜2000nmの波長範囲での測定が可能である。 4)変調光とは別に,12段階の強度をもつ光を外部から照射できるようにした。外部光のトリガー入力,出力は10ms〜100sの間で変化させることができる。 5)発光ダイオードの駆動,増幅のタイミング,パルスのプログラム,トリガーの開始等に関するチェックは終了した。 6)これまでの検討の結果,最大の問題点は太陽光のもとでもケイ光が測定できるような高いダイナミックレンジが確保できるかどうかということである。この点に関する結論はまだ得られていない。
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