研究課題/領域番号 |
07554084
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
平野 恒夫 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (40011027)
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研究分担者 |
村上 和彰 九州大学, 総合理工学研究科, 講師 (10200263)
小原 繁 北海道教育大学, 釧路・教育学部, 助教授 (80160935)
長嶋 雲兵 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (90164417)
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キーワード | 分子軌道法 / 専用計算機 / 分子積分 / フォック行列 / 専用プロセッサ / 並列計算 / 2電子積分 / 計算化学 |
研究概要 |
本年度は、分子軌道計算専用機の開発のための概要設計を行った。並列計算の過程で、専用計算機上で計算をすることを考えたのは、基底関数の数nの4乗に比例する演算と補助記憶容量を必要とする分子積分の計算ステップである。これにより、ホストと専用計算の通信をnの2乗のオーダーに押さえることができる。 採用する計算アルゴリズムは、本研究の研究分担者である小原が開発した積分計算法とした。本アルゴリズムは、データ並列性が高くベクトル計算機上で高速な性能を発揮し、また、スーパースカラなど、命令パイプラインを複数持つワークス-テションでも高速なため、様々なパッケージに実装され、世界中で最も広く使われている方法である。 専用計算の内部構成は、演算をコントロールするCPUと複数の専用CPUボードをネットワークで結合する構成とした。机上で本専用計算機の性能評価をおこなったところ、60並列程度で1000軌道の計算がほぼ1日で実行できる可能性があることが判った。これは、1.6GFlopsの性能をもつスーパーコンピュータに匹敵する。 本年度の研究成果は、情報処理学会アーキテクチャ研究会、「並列分散協調のためのワークショップHokke'96」において発表した。また日本化学会および日本薬学会春期年会でも発表する。
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