研究概要 |
ショウドマイシンで代表されるC-ヌクレオシドとノジリマイシンで代表されるアザ糖の両方の類似骨格を有するC-アザヌクレオシド類の合成例は、その合成方法の難かしさから非常に少く、従って、その性質はあまり知られていない。我々は、保護されたフラノシルリボースに塩基の金属塩を反応させることにより、ジオール誘導体とし、酸化によりジケトン誘導体に変換後、還元的アミノ環化反応によりグラム単位で目的とするC-アザヌクレオシドをβ-選択的に合成する方法を確立した。 この反応の拡張として、保護されたデオキシフラノシルリボースを出発物質として、C-アザオキシヌクレオシドを合成することが出来た。この場合は、α,β-アノマーが1:1で合成されるが、液体クロマトグラフィーで分割することが出来た。この方法により合成されたC-ヌクレオシドの生物活性試験として、抗HIV活性を調べたところ、現在、抗エイズ剤として知られているAZT,ddI,DS程の活性は認められなかった。
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