• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

電位感受性色素を用いた昆虫ニューロン電気活動の長時間記録法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 07554090
研究種目

試験研究(B)

研究機関山口大学

研究代表者

富岡 憲治  山口大学, 理学部, 教授 (30136163)

研究分担者 浜岡 勤  富士写真フィルム株式会社, 機器事業本部・業務部, 部長(研究職)
キーワード電位感受性色素 / 光量差分計測 / ニューロン / 電気活動
研究概要

本研究は,電位感受性色素を利用して,多数のニューロンの電気活動を少なくとも72時間にわたって記録する方法を確立することを目的としている。本年度は,(i)毒性が少なく退色しにくい,長時間記録に適した色素を割り出し、(ii)長時間にわたって、安定した励起光を供給する光源システムを作製する、さらに(iii)長時間記録のための画像処理のソフトウェアの作製にとりかかることを計画した。
A:長時間記録に適した電位感受性色素の検討は富岡が担当しており、最適な電位感受性色素を選定するため、RH795、RH414などこれまでに知られている各種電位感受性色素について、昆虫神経細胞への取り込みや毒性などを現在検討中である。少なくともRH414では染色後も、1週間以上に亘って良好な状態を保てることがわかった。
B:記録システムの構築:昆虫組織に十分な光量の励起光を照射するため、種々の検討を加えた結果、オリンパス社製の金属顕微鏡(BX30)に生物顕微鏡の落射照明装置を取り付けることで、測定に十分な光量を得ることができた。
C:光源の安定化については浜岡が担当し,長時間にわたって安定な照射光量を得ることのできる照明装置を作成した。今後、安定性についてテストする予定である。
D : 長時間記録用ソフトウエアの開発については富岡と浜岡が共同で行っており、HR Deltaronで取り込んだ128x128ピクセルの光量データをから、各ピクセルでの任意の光量を越えた場合の数(インパルス発射数)をカウントしディスクに書き込む、長時間にわたる記録方法のアウトラインを作成した。今後、このラインに沿って、プログラムを開発する計画である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yukizane,M.,Tomioka,K.: "Neural pathways involved in mutual interactions between optic lobe circadiannath pacemakers in the cricket Gryllus bimaculatus." Journal of Comparative Physiology A. 176. 601-610 (1995)

  • [文献書誌] Tomioka,K.,Agui,N.,Bollenbacher,W.E.: "Electrical properties of the cerebral prothoracicotropic hormone cells in diapausing and non-diapausing pupae of the tobacco horn worm,Manduca sexta." Zoological Science. 12. 165-73 (1995)

  • [文献書誌] Murata,T.,Matsumoto,A.,Tomioka,K.,Chiba,Y.: "Ritsu : a clock mutant from natural population of Drosophila melanogaster." Journal of Neurogenetics. 9. 239-249 (1995)

  • [文献書誌] 富岡憲治: "コオロギの体内時計" 昆虫と自然. 30. 23-28 (1995)

  • [文献書誌] 富岡憲治: "時間を知る生物" 裳華房(印刷中), (1996)

  • [文献書誌] Tomioka,K.: "Neural basis for mutual interaction between circadian pacemakers in the cricket,In : Nervous Systems and Behaviour,eds.M.Burrows et al." Georg Thieme Verlag,Thieme Medical Publishers,Inc.,New York, 131 (1995)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi