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1995 年度 実績報告書

低温磁気測定のための高分解能局所磁場3次元マッピングシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 07555002
研究種目

試験研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

芝内 孝禎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00251356)

研究分担者 為ヶ井 強  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30183073)
キーワード磁場分布 / 高温超伝導体 / 臨界電流 / 電流分布
研究概要

今年度の成果として、ヘリウムフロー型の低温冷却装置とマグネットの作製および試料ホルダーの設計が完了した。申請している3次元局所磁場マッピング用の試料ホルダーを作製する前に、移動機構を持たない2次元マッピングについてはテストを行い、観察に成功している。
イットリウム系と呼ばれる高温超伝導体について、低温で2次元分布の測定を行い、この系で見られる双晶境界上に磁束が侵入する様子が観察された。また、磁場を800Oeかけた状態で温度を8Kから50Kまで変化させたところ、このような磁束の侵入は15K以上ではあまり見られず、低温と高温で双晶境界上での磁束のピン止めの違いを示唆していることが明らかになった。また、同じ試料をマクロな磁化測定を行ったところ、ちょうど15K以下ぐらいからゼロ磁場付近に見られるピークが以上にシフトしていくことがわかり、ミクロな局所磁場測定とマクロな磁化測定がほぼ対応していることがわかった。
さらに、非双晶の単結晶を得ることに成功し、低温での局所磁場を観察したところ、Cu-O鎖に平行な方向での臨界電流密度が、垂直方向よりも大きいことが見出された。これは、Cu-O鎖が超伝導性を担っていることを示唆しており、ミクロな局所磁場測定によってはじめて議論が可能になった。
本申請のテーマである3次元的な局所磁場マッピングについては、移動型試料ホルダーの作製を残しているが、これが可能になれば上で述べたような現象を解析する際、より定量的なものとなることが期待される。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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