研究課題/領域番号 |
07555015
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 孝友 大阪大学, 工学部, 教授 (50029237)
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研究分担者 |
岡本 吉章 岡本光学加工所, 専務
森 勇介 大阪大学, 工学部, 助手 (90252618)
吉田 国雄 大阪工業大学, 工学部, 教授 (70029338)
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キーワード | 紫外レーザー光 / 全固体化 / 波長可変 / CsLiB_6O_<10> / LiB_3O_5 / 内部共振器 / 第二高調波発生 / チタンサファイアレーザー |
研究概要 |
これまでの研究では、非線形光学結晶の育成、光学研磨、無反射コート(AR)膜の蒸着を行った。そしてチタンサファイアレーザーの光学系を変更することで、内部共振器に非線形光学結晶を挿入できる構造に改良し、実際にCLBO、LBO結晶を挿入して波長変換実験を行った。このとき新たに得られた知見を以下に示す。 (1)CLBO結晶をフラックス法で育成でする際、温度降下率を0.1℃/日以下にしなければ結晶内部に光散乱中心が発生し、変換効率が低下することが分かった。 (2)CLBO結晶の光学研磨において、砥粒、オイル、研磨速度などを最適化することにより2nm rmsの表面粗さを達成した。 (3)マグネトロンスパッター装置により研磨した結晶表面をさらに0.5nm rmsまで平滑化できることを見い出した。 (4)アルゴンレーザー励起チタンサファイアレーザーの内部共振器型SHGにより最高650mWの紫外レーザー出力を得た。また温度チューニングにより波長可変領域395〜400nmを得た。 アルゴンレーザー励起チタンサファイアレーザーの内部共振器型SHGにより最高650mWの紫外レーザー出力を得たことにより、昨年度の研究目標は十分達成されたといえる。この成果は、波長変換効率、出力とも世界最高の値で、Applied Physics Letters 66(1995)2463-2465.に報告されている。現在、非線形光学結晶を温度チューニングすることにより波長可変領域395〜400nmを得ているが、温度チューニングだけではあまり大きな可変領域が期待できないことが明らかになった。今後さらに広い波長可変領域を得るためには結晶の角度チューニング法の併用が必要になる。
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