研究課題/領域番号 |
07555016
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
加藤 義章 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 教授 (30093397)
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研究分担者 |
徳村 啓雨 日本非球面レンズ(株), 主任研究員
実野 孝久 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (30162811)
中塚 正大 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 教授 (20088462)
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キーワード | 能動光学 / 波面制御 / 可変形ミラー / レーザー / 位相回復 / レーザー集光 / キノフォルム |
研究概要 |
1.本研究の目的は、可変形ミラーを用いてレーザー光の波面を制御し、大型光学系の透過波面歪を補正したり、集光位置でのレーザー光の強度分布を任意に制御しようとすることにある。 応用研究の課題として大型レーザーシステムにおける波面制御技術確立によるシステムコストの低減や熱効果の急速回復、X線レーザー用の線集光波面補正によるレーザー利得の向上、産業加工用レーザー光の集光照射条件の改善などがある。 2.平成8年度における研究成果は以下のようである。 (1)機械的アクチュエーターを用いて、口径400mmの可変形ミラーの製作に成功した。波面補正精度はレーザー波長の10分の1であった。 (2)上記大型可変形ミラーと昨年度に実証した線集光時の波面歪補正技術を当センターの激光XII号装置に適用し、X線レーザー実験に応用した。 (3)集光線幅は、従来の最小約100μmで不均質なものから、新たに均質で30μmの細線集光に成功した。 (4)その結果ゲルマニュウムを素材としたX線レーザー実験において、レーザー利得を5倍以上改善し、レーザー出力を1桁以上向上できた。 (5)可変形ミラーによる波面制御で、任意な集光パターンを用意に得るための位相板の設計手法を新規に開発した。キノフォルム設計手法に空間周波数制限を加え、波面位相回復計算のアルゴリズムを確立した。 (6)上記手法により位相飛びのない波面設計が可能となり、可変形ミラーのような制御空間周波数範囲の狭い光学素子でも十分に任意パターン発生を可能とした。
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