研究課題/領域番号 |
07555021
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡野 達雄 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60011219)
|
研究分担者 |
山川 洋幸 日本真空技術株式会社, 筑波超材料研究所, 所長
村上 義夫 日本原子力研究所, 那珂研究所・炉心工学研究室, 室長
山本 恵彦 筑波大学, 物理工学系, 教授 (60251039)
小林 正典 高エネルギー物理学研究所, 放射光施設, 教授 (80011112)
福谷 克之 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (10228900)
|
キーワード | 鏡面分子反射 / 超平坦化 / 分子線散乱 / 分子流コンダクタンス測定 / レーザー共鳴イオン化法 / 水素分子 / 超高真空走査トンネル顕微鏡 / 高感度指向性真空計 |
研究概要 |
気相分子と表面の散乱方向分布の制御を、金属表面の超平坦化と超清浄化によって実現することを目的として、表面研磨、清浄化処理、散乱方向分布測定、分子流コンダクタンス測定などの項目で鏡面分子散乱表面を実現するための基礎技術の開発を行った。開発は、表面処理に係わるもの、分子線測定技術に係わるもの、分子線源に係わるものの3つに大別される。分子線計測に関しては、超高真空環境で支配的なガスである水素分子に焦点を絞り、水素分子の方向分布測定をすることを計測技術の開発での重要課題と考え、レーザー共鳴イオン化法を応用するために必要な光源の短波長化を実現するための光学系の整備を行った。試料表面の超平坦化については、電界研磨法、電界複合研磨法、磁気研磨法などの電気化学的研磨方法の検討がなされた。また、このようにして一次的に平坦化処理がなされた表面上に成膜することにより二次的に平坦化を進める方法が主として白金のスパッタ膜について検討された。さらに、これらの平坦化処理された表面に超高真空環境において超清浄化処理を行う際に、どのような表面構造の変化が生じるかについての測定が走査トンネル顕微鏡を用いて行われた。また、超高真空環境において表面の形態変化をその場観察するための、超高真空走査トンネル顕微鏡と雰囲気ガス制御された真空熱処理炉を一体化した装置の整備を行った。分子線散乱装置の整備は、筑波大学において順調に進展しており、清浄表面からの分子線回折を確認する段階に達している。また、高感度指向性真空計の検討が高エネルギー物理学研究所において開始された。本真空計は次年度に製作し、放射光照射を利用したパルスガス放出源の解析に利用する予定である。
|