研究分担者 |
多加 充彦 石川工業試験場, 機械電子部, 研究員
門前 亮一 金沢大学, 工学部, 助教授 (20166466)
北川 和夫 金沢大学, 工学部, 教授 (30019757)
坂本 二郎 金沢大学, 工学部, 助手 (20205769)
山崎 光悦 金沢大学, 工学部, 教授 (70110608)
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研究概要 |
具体的なマイクロテスティング法を開発するための基礎的研究として次のような理論的および実験的研究を実施した. 1.IC等の電子デバイスを利用したマイクロテスティング法を開発するため,まずIC,LSI等の応力,ひずみ解析のためのFEM理論を考察した.特にこれらが多層構造体であることに注目し,多層構造体解析のFEM理論の提案とその有効性の検証を各種の数値計算例を通して実施した. 2.マイクロテスティング法の基本的なモデルとして,測定する試料と基板材料からなる2層構造の引張試験タイプで,試験片としては大型化可能であるが,その中央部がマイクロテスティング用に設定できるものを考察した. 3.2の提案モデルは,その試験片中央部の測定試料と基板の2層構造形式により3つの具体的なタイプに分けられる.そのいずれか実用的なものであるかを1の提案FEMにより数値的に検証した.特に具体的な基板や測定試料(薄膜材)の特性を与え,3つのタイプのFEM解析を実施し,その結果を用いて与えた特性が逆推定可能かを検討した. 4.3のFEM逆解析を通して,2の提案手法が測定試料(薄膜板)の弾性から塑性および破断に至るまでの特性推定に有効な方法となりうることを理論的に確認した.よってこれを実験的に検証するため,エポキシ基板にアルミ薄膜を有する提案試験片を作製し,これによる引張試験を試み,特に薄膜の弾性特性の推定を行った.ただ結果としては誤差が多く,これらが実験上どのようなものから生じて来ているのか等の検討を現在進めている.
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