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1996 年度 実績報告書

イオンサイクロトロン共鳴質量分析装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 07555068
研究機関東京大学

研究代表者

丸山 茂夫  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90209700)

研究分担者 庄司 正弘  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00011130)
松本 洋一郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60111473)
キーワード質量分析 / イオンサイクロトロン共鳴 / クラスター / レーザー / 超伝導磁石
研究概要

相変化を伴う伝熱現象や薄膜生成過程のミクロな理解に欠かせない原子・分子クラスターの基本的性質について調べるための,イオンサイクロトロン共鳴(ICR)質量分析装置の試作に成功した.本年度は,イオンサイクロトロン質量分析の心臓部であるICRセルを組立て,これを10^<-9>Torr以下の超高真空に保つとともに,装置の制御のための電気・電子系およびソフトウエアを完成した.実際に,セル近傍に銀およびフラーレンサンプルを置いてこれを装置外部からQスイッチNd:YAGレーザーを集光して蒸発かつイオン化させることによってこれらのイオンを生成し,ドア電極を適当に開け閉めすることによりセル内に閉じこめ,パソコン内で逆フーリエ変換によって計算した波形で励起してイオンサイクロトロン信号を取得した.デジタルオシロスコープで取得した波形を再びパソコンに転送し,フーリエ変換を施すことによって質量スペクトルを得た.結果として,銀の場合には原子量107および109の同位体が明瞭に観測できた.この質量で磁場の校正を行い(超電導磁石の仕様を元に計算したものと1パーセント以内で一致していた),フラーレンの質量分析を行った.フラーレンのサンプルはアーク放電法フラーレン生成装置で生成しトルエン抽出したものであり,C_<60>,C_<70>,C_<76>,C_<78>,C_<82>,C_<84>,...などの得意な生成割合が明らかにされた.また,それぞれのピークについて同位体の分布が炭素の天然同位体分布から計算されるものとほぼ一致し,少なくとも分子量1000程度の場合に分子量1の解像度での質量分析は容易にできることを確認した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shigeo Maruyama: "Photoionized TOF Mass Spectrometry of Atomic Clusters" Microscale Thermophysical Engineering. 1・1. 39-46 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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