研究課題/領域番号 |
07555069
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
土方 邦夫 東京工業大学, 工学部, 教授 (60016582)
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研究分担者 |
平澤 茂樹 日立製作所, 機械研究所, 主任研究員
中別府 修 東京工業大学, 工学部, 助手 (50227873)
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キーワード | 原子間力走査型顕微鏡 / 温度計測 / 微細熱電対 / ポイントコンタクト / 熱伝達 |
研究概要 |
本研究では、平成7年度に、(1)金属間のポイントを通じての伝熱特性の解明、および、(2)AFMによる温度計測のための環境整備を行った。 (1)に関しては熱電対を取り付けた金属針と試料板(材質は金、白金、銀、銅、ガラス等)でポイントコンタクトを作りその接触面積、接触圧力、温度差をパラメータとした伝熱特性を測定するため、接触圧を一定に保つフィードバック機構を持つ予備実験装置の制作を行った。予備実験装置は試料を垂直方向に30μm移動可能で市販のAFMの動作範囲を大きく越えており、広範囲に圧力を変化させてのデータ取得が可能である。これまで、銅、金、ガラス板と金の針のポイントコンタクト伝熱を行い、金属同志では大気中でも接触面積の増加に伴う伝熱量の増加が見られ、ガラス板とのポイントコンタクトでは大気を通して伝わる熱量に比べポイントコンタクトを通しての伝熱量はセンサーの検出限界以下であり、今後、センサーの高精度化、雰囲気を低圧力環境とすることが必要と考えられた。 (2)に関しては温度測定に有利な原子間力走査型顕微鏡(AFM)の選定、購入を終え、AFMの走査、取り扱い方法の習熟、および動作調整を行った。また、AFMで形状と温度を同時測定するために、温度センサーからの信号を増幅し、AFMの予備ポートへ入力する部分の製作を行った。さらに、細線型の熱電対プローブの制作を開始し、プローブ制作のノウハウを習得中であり、測定対象となる微小発熱体を設計製作した。 これまで、本研究は、全般的に研究計画に従い順調に遂行されており、平成8年度には具体的なデータを取得し、研究目的の達成を目指すものである。
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