研究課題/領域番号 |
07555074
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 久留米工業高等専門学校 |
研究代表者 |
平碆 国男 久留米工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40037958)
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研究分担者 |
松本 健一 久留米工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (20037857)
YAMASHITA Tomohiro KURUME NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY,TECHNICAL STAFF
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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キーワード | 直接接触式蒸発器 / 高性能熱交換器 / エネルギー有効利用 / HIGH PERFORMANCE HEAT EXCHENGER |
研究概要 |
直接接触沸騰蒸発過程では小温度差になるほど高い熱伝達性能を示すが、小温度差のもとでは気泡核は消滅し、安定して沸騰・蒸発を継続することが困難となる相矛盾した性格をもつことが研究代表者らの基礎研究より明らかになった。したがって、小温度差のもとで安定して沸騰・蒸発を継続できる技術の開発が高性能な直接接触式蒸発器を実現できるキ-技術であると考えられる。本研究はこの技術の開発を目的に、各種の気泡核生成構造を持つ注入ノズルの試作と試験を行い以下の知見が得られた。 (1)内面にポーラス面を持つノズル:気泡核生成効果が顕著にみられた。低温度差における蒸発特性評価が必要。 (2)ポーラス面からの吹き出しノズル:多数の吹き出し口を有するポーラス面の内部から温水中に蒸発媒体を注入することにより、低温度差における気泡核生成効果が顕著にみられた。 (3)電気ヒ-タ装着ノズル:能動的な気泡核生成が可能であり、高い蒸発性能を示すが、電気入力の評価が必要。 (4)超音波振動面を有するノズル:伝熱面自体に超音波振動を与え、その沸騰熱伝達特性を調べた結果、顕著な蒸発促進効果は認められなかった。 以上の(1)〜(3)の気泡核生成構造を持つノズルの使用により、低温度差のもとで安定した沸騰・蒸発が実現でき、蒸発器の高性能化に有効であることが明らかとなった。開発した高性能ノズルを用いて、フロン系有機熱媒体R113および、新熱媒体フロリナ-トの蒸発実験を行い、運転パラメータによる流動・伝熱性能の評価を行った。その結果、高性能ノズルの使用により、蒸発・伝熱性能の顕著な促進が認められ温度差3K程度での連続運転が実現できた。
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