研究概要 |
本研究は、申請者らの開発したIII-V族希薄磁性半導体を用いて、メモリデバイスを構成し、その性能、限界を明らかにして、この希薄磁性半導体メモリバイスの実用化に際し生ずる問題点を探り、それを解決する指針を与えることを目的とする。 具体的には、以下の項目を2年間の年限内に研究し明らかにする。 (1)希薄磁性半導体メモリデバイスの基本方式 (2)希薄磁性半導体メモリデバイスのプロセス・材料技術 (3)希薄磁性体半導体メモリデバイスの性能の評価 (4)希薄磁性体半導体メモリデバイスの設計法 平成7年度は、III-V族希薄磁性半導体メモリエバイスの構成法と、プロセス材料技術を中心に研究を進めた。成果としては、本年度世界に先駆けてGaAsベースの(Ga,Mn)AsをGaAs上に成長することに成功した。また(Ga,Mn)Asが60K以下で弾磁性体であることを明らかにした。GaAs系は既に応用に供されている半導体系であり、(Ga,Mm)Asの開発は、メモリデバイスのみならず近赤外半導体レーザと集積化可能な光アイソレータをはじめとした、新しいGaAs系デバイス群を実現可能にするものである。
|